ドローン国家資格更新の手続き手順と費用期限まとめ

ドローン国家資格更新の手続き手順と費用期限まとめ

この記事の結論
・ドローン国家資格の有効期限は3年間で、更新には講習受講と申請手続きが必須

・更新講習は有効期限の9ヶ月前から、更新申請は6ヶ月前から手続き可能

・手続きは「DIPS 2.0」で行い、期限を過ぎると資格が失効するため注意が必要

2022年12月に開始されたドローンの国家資格制度(無人航空機操縦者技能証明)。資格を取得してから時間が経過し、「更新手続きはいつから始めればいいのか」「具体的な手順や費用はどうなっているのか」と気になり始めている方も多いのではないでしょうか。

ドローン国家資格には有効期限があり、継続して資格を利用するためには、定められた期間内に更新手続きを行う必要があります。

手続きを忘れてしまうと資格が失効し、業務や飛行計画に支障をきたす恐れがあります。

本記事では、ドローン国家資格の更新制度の概要から、具体的な手続きのステップ、必要な費用や書類について、初心者の方にも分かりやすく解説します。

目次

ドローン国家資格の更新制度とは?

ドローン国家資格(無人航空機操縦者技能証明)は、一度取得すれば永続的に有効なものではなく、定期的な更新が義務付けられています。

まずは、更新制度の基本的な仕組みと、なぜ更新が必要なのかについて解説します。

更新制度の目的と対象資格

ドローン技術は日々進化しており、航空法などの関連法規も頻繁に改正されています。

更新制度は、操縦者が最新の知識や技能を維持し、安全にドローンを運航できる能力を持っているかを定期的に確認するために設けられています。

対象となるのは、「一等無人航空機操縦者技能証明」および「二等無人航空機操縦者技能証明」のすべての保有者です。

これらの資格を維持するためには、身体適性の基準を満たした上で、登録更新講習機関が実施する「更新講習」を受講・修了する必要があります。

国家資格の有効期限と更新期間

ドローン国家資格の有効期間は、交付日から3年間です。

更新手続きが可能になる期間は以下の通り定められています。

  • 更新講習の受講:有効期間満了日の9ヶ月前から受講可能
  • 更新申請の手続き:有効期間満了日の6ヶ月前から申請可能

更新講習を早めに受講した場合でも、その修了証明書を使って更新申請ができるのは満了日の6ヶ月前からとなります。

また、更新講習の修了証明書自体の有効期限は「発行から3ヶ月」と定められている場合があるため、講習受講と申請のタイミングを合わせる必要があります。

講習の修了証明書には有効期限があるため、申請時期に合わせて受講計画を立てましょう。

更新しないとどうなる?

有効期間内に更新手続きを行わなかった場合、その資格は失効します。

資格が失効すると、国家資格保有者として認められていた「特定飛行(有人地帯での目視外飛行など)」ができなくなります。

また、飛行許可・承認申請の一部省略といったメリットも享受できなくなるため、業務でドローンを使用している場合は大きな影響が出ます。必ず期限内に手続きを完了させるようにしましょう。

ドローン国家資格の更新手続きの流れと必要要件

更新手続きは、講習の受講から申請まで複数のステップに分かれています。ここでは具体的な流れと必要な準備について解説します。

更新手続きの全体像

更新手続きの基本的な流れは以下の通りです。

  1. 身体適性の確認:身体基準を満たしているか確認します(運転免許証の活用などが可能)。
  2. 更新講習の受講:登録更新講習機関で講習を受け、修了証明書を取得します。
  3. 更新申請:国土交通省のシステム「DIPS 2.0」を通じて申請を行います。
  4. 手数料の納付:申請に伴う手数料を納付します。
  5. 新しい技能証明書の交付:審査完了後、新しい資格証が発行されます。

必要書類と提出方法

更新申請には、主に以下の書類(データ)が必要です。これらはDIPS 2.0上で電子ファイルとしてアップロードして提出します。

  • 更新講習修了証明書:登録更新講習機関から発行されたもの。
  • 無人航空機操縦者身体適性検査証明書:または、有効な運転免許証の写しなどを提出することで代替可能な場合があります。
  • 顔写真データ:規格に沿った証明写真データ(必要な場合)。

身体適性確認については、自動車運転免許証を持っている場合、その写しを提出することで視力検査などの一部を省略できる仕組みとなっています。

有効な運転免許証があれば、身体適性検査の一部を省略可能です。

更新講習の受講について

更新講習は、国土交通大臣の登録を受けた「登録更新講習機関」で受講する必要があります。これは新規取得時の講習機関とは異なる場合があるため注意が必要です。

講習の内容は、最新の法規制や安全運航に関する知識の確認が中心となります。

2025年9月以降、順次講習が開始される予定となっており、対象者は早めに受講可能なスクールを探しておくことが推奨されます。

申請先の確認と手続き

すべての申請手続きは、国土交通省が運営する「ドローン情報基盤システム2.0(DIPS 2.0)」にてオンラインで行います。

DIPS 2.0にログインし、「技能証明の更新申請」メニューから手続きを進めます。

画面の案内に従って必要事項を入力し、用意した書類データをアップロードします。申請内容に不備がなければ、手数料の納付案内が届きます。

ドローン国家資格の更新にかかる費用と期間

更新には講習費用や手数料がかかります。あらかじめ予算とスケジュールを把握しておきましょう。

更新費用の内訳と相場

更新にかかる主な費用は以下の2つです。

  • 更新講習費用:講習機関に支払う費用です。
    例として、楽天ドローンアカデミーの二等無人航空機操縦者技能証明の更新講習費用は30,000円(税込)と発表されています。
  • 申請手数料:国に納める手数料です。
    新規発行時と同様に数千円程度の手数料が発生することが予想されます。

手続きにかかる期間の目安

更新講習の修了証明書には有効期限(発行から3ヶ月など)があるため、講習受講後は速やかにDIPS 2.0で申請を行う必要があります。

申請から新しい技能証明書が手元に届くまでの具体的な審査期間については、公式情報に明記されていませんが、申請が集中する時期は審査に時間がかかる可能性があります。

有効期間満了日の1ヶ月前までには申請手続きを完了させておくことが推奨されています。

審査期間を考慮し、有効期限の1ヶ月前までには申請を完了させましょう。

費用を抑えるためのポイント

現時点では、国による更新費用の補助や割引制度に関する公式情報は確認されていません。

費用を抑えるためには、更新講習を実施している複数の登録講習機関の料金を比較検討することが有効です。

講習費用は機関ごとに自由に設定できるため、ご自身の予算や立地条件に合ったスクールを選ぶようにしましょう。

更新を忘れたらどうなる?よくある疑問と注意点

ここでは、更新に関するトラブルや、よくある疑問について解説します。

有効期限切れ後の再取得について

万が一、有効期間内に更新手続きを行わず資格が失効してしまった場合、その資格は無効となります。

失効後の救済措置(再更新の手続きなど)については、現時点の公式情報では明記されていません。

一般的に、資格が失効した場合は新規取得と同様の手順が必要になる可能性があります。このような事態を避けるためにも、期限管理は厳重に行う必要があります。

住所変更などの登録情報変更時の対応

引越しなどで住所が変わった場合や、氏名に変更があった場合は、更新時期に関わらずDIPS 2.0上で「技能証明申請者番号属性情報変更」などの手続きが必要になることがあります。

更新申請の直前に情報が古いことに気づくと手続きが煩雑になる恐れがあるため、登録情報は常に最新の状態に保つよう心がけましょう。

法人での複数資格管理のポイント

企業でドローンを運用している場合、複数の操縦者の資格有効期限を管理する必要があります。

現時点では法人向けの一括更新システムなどの情報は公開されていません。

従業員ごとの「有効期間満了日」をリスト化し、満了日の9ヶ月前になったら講習の予約を促すなど、組織的な管理体制を整えることが重要です。

ドローン国家資格の更新に関するFAQ

Q. 更新講習はオンラインで受講できますか?
A. 講習機関によってはeラーニングなどを活用する場合もありますが、対面での講習が必要な場合もあります。詳細は各登録更新講習機関へお問い合わせください。

Q. 身体適性検査は病院に行く必要がありますか?
A. 有効な自動車運転免許証をお持ちの方は、その写しを提出することで、医療機関での検査を省略できる場合があります。免許証がない場合は、指定の検査を受ける必要があります。

ドローン国家資格の更新は計画的に!資格維持の重要性

ドローン国家資格は、安全な空の移動を支える重要なライセンスです。最後に、資格維持の重要性についてまとめます。

定期的な情報確認のすすめ

ドローン関連の制度はまだ新しく、運用しながら細かなルールが変更されることも珍しくありません。今回解説した更新手続きの詳細や費用についても、今後新しい発表がある可能性があります。

国土交通省のWebサイトやDIPS 2.0のお知らせ、またはテックメディアを定期的にチェックし、最新情報を入手するようにしてください。

資格を維持するメリットと責任

国家資格を維持することは、単に「ドローンを飛ばせる」というだけでなく、高い安全意識と技能を持っていることの証明になります。

更新手続きは手間に感じるかもしれませんが、ご自身のスキルを証明し、安心して業務や趣味でドローンを活用し続けるために不可欠なプロセスです。

有効期限ギリギリになって慌てることがないよう、余裕を持った計画的な更新を心がけましょう。

まとめ

ドローン国家資格(無人航空機操縦者技能証明)の更新は、3年ごとに必要です。有効期間満了日の6ヶ月前から申請が可能ですが、その前に更新講習を受講する必要があります。

  • 有効期間:3年間
  • 更新要件:身体適性確認 + 更新講習の修了
  • 申請方法:DIPS 2.0よりオンライン申請
  • 注意点:更新を忘れると資格は失効します

手続きの流れや費用を正しく理解し、早めの準備を行うことで、スムーズに資格を維持することができます。安全なフライトを続けるために、忘れずに更新手続きを行いましょう。

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