DJIのドローンやカメラスタビライザーなどの製品が故障した際、ユーザーは修理の手順や費用、期間について多くの不安を抱くものです。
「どこに連絡すればよいのか」「修理費用はいくらかかるのか」「買い替えた方が得策なのか」といった疑問に対し、正確な情報に基づいた判断が求められます。
本記事では、DJI公式修理サービスの利用手順から、保証サービス「DJI Care Refresh」の活用法、修理と買い替えを見極めるための判断基準までを網羅的に解説します。
テック製品に詳しくない初心者の方でも安心して手続きが進められるよう、事実に基づき整理してお届けします。
DJI製品が故障したら?最初に確認すべきこと
製品の不具合を感じた場合、すぐに修理に出すのではなく、まずは状況を正確に把握し、適切な窓口へ相談することが重要です。
ここでは、修理依頼前にユーザーが行うべき初期対応について解説します。
まずは自己診断!簡単なトラブルシューティング
修理を依頼する前に、不具合が一時的なエラーや設定の問題でないかを確認します。DJI製品では、ファームウェアの更新やキャリブレーション(補正)を行うことで症状が改善する場合があります。
- ファームウェアの確認:機体や送信機、アプリのバージョンが最新であるか確認し、更新が必要な場合はアップデートを行います。
- キャリブレーション:ジンバルやコンパス、IMU(慣性計測装置)のキャリブレーションを実施し、センサー類のズレを補正します。
- 物理的な確認:プロペラの破損、異物の挟まり、バッテリーの装着状態などを目視で点検します。
これらの操作を行っても改善しない場合、ハードウェアの故障である可能性が高まります。
DJIサポートへの問い合わせ方法と連絡先
日本国内におけるDJI製品のアフターサービスは、基本的にオンラインで受け付けています。
電話やチャットによる直接的な問い合わせ窓口の情報は公式サイト上で一律に公開されているわけではなく、まずはサポートページからの申請が基本ルートとなります。
DJI公式サイトの「サポート」ページ内にある「修理・各種サービスの申請」から、製品ごとの不具合状況を入力し、適切なサービスを選択する仕組みになっています。
電話窓口を探すよりも、公式サイトの専用フォームから申請する方がスムーズです。
修理に出す前に準備しておくこと
スムーズに修理依頼を進めるために、以下の情報を事前に準備しておくと手続きが円滑です。
- 製品のシリアルナンバー:製品本体や外箱に記載されている製造番号。
- 購入証明書:レシート、領収書、納品書など、購入日と販売店が分かるもの(保証適用の判断に必要)。
- 不具合の具体的な記録:エラーメッセージの内容、発生時の状況、写真や動画など。
「いつ、どのような操作をした時に、どのような症状が出たか」を具体的にメモしておきましょう。
DJI公式修理サービス:依頼手順と修理の流れ
DJIの公式修理サービスは、オンラインでの申し込みから製品の発送、見積もり確認、修理完了までシステム化されています。
ここでは一般的な「オンライン修理受付サービス」の流れを解説します。
修理依頼のオンライン申請方法をステップ解説
修理の申し込みは、DJI公式サイトの専用フォームから行います。
- DJIアカウントでログイン:公式サイトのサポートページへアクセスし、ログインします。
- サービス選択:「修理・各種サービスの申請」から「オンライン修理受付サービス」を選択します。
- 情報入力:製品のシリアルナンバー、購入日、不具合の詳細な症状を入力します。
- ケースナンバーの発行:申請が完了すると、「CAS」から始まるケースナンバー(受付番号)が発行されます。この番号は問い合わせや発送時に必須となります。
なお、製品受領日の翌日から30日以内で、製品に損傷がなく初期不良が疑われる場合は「初期不良交換サービス」の対象となる可能性があります。
製品の発送準備と注意点(梱包・付属品)
修理品を発送する際は、輸送中の破損を防ぐために適切な梱包が必要です。
- 梱包:製品の元箱がある場合はそれを使用し、ない場合は緩衝材で十分に保護して段ボールに入れます。
- 同梱物:機体本体や送信機など修理が必要な一式に加え、ケースナンバーを記載したメモを必ず同梱します。
- 集荷依頼:DJIのシステム上でヤマト運輸の集荷依頼を行うことができます。指定した日時にドライバーが引き取りに来ます。
プロペラやSDカードなどのアクセサリー類は、指示がない限り取り外して手元に保管してください。
修理進捗の確認と製品返却までの流れ
製品がDJIの修理センターに到着すると、点検が行われます。
- 到着・点検:製品到着後、技術スタッフによる点検が行われます。
- 見積もり連絡:点検結果に基づき、修理費用の見積もりがメールで届きます(保証対象の場合は無償となることもあります)。
- 支払い・修理開始:見積もり内容を承認し、支払いを完了すると修理作業が開始されます。
- 返却:修理完了後、製品が発送されます。
進捗状況は、DJI公式サイトの「修理進捗確認」ページでケースナンバーを入力することでいつでも確認可能です。
DJI Care Refresh(保証サービス)徹底解説と活用法
「DJI Care Refresh」は、DJI製品専用の包括的な保証プランです。加入している場合、通常の修理とは異なる対応が可能になります。
DJI Care Refreshのサービス内容と加入条件
DJI Care Refreshは、一定期間内に少額の追加料金を支払うことで、破損した製品をリフレッシュ品(新品または新品同等の性能・信頼性を持つ製品)と交換できるサービスです。
- 対象となる事故:衝突、水没、経年劣化による故障、飛び去り(一部機種)など、広範囲な損害がカバーされます。
- 加入条件:新規購入かつアクティベーション(初期設定)から一定時間以内(通常48時間以内など製品による)の製品が対象です。
保証適用時の修理費用と非適用時の費用差
保証適用時(リフレッシュ交換)は、故障の程度に関わらず、プランごとに定められた定額の交換費用(免責金額)を支払うだけで製品が交換されます。
一方、非適用時(通常修理)は、故障箇所ごとの部品代、技術料、送料の合計が請求されます。損傷が激しい場合、修理費用がリフレッシュ交換費用を上回る可能性があります。
高額な修理が見込まれる場合でも、保証適用なら費用が固定されるため安心です。
DJI Care Expressとは?スピード修理のメリットと注意点
「DJI Care Express」は、DJI Care Refresh加入者が利用できるスピード交換サービスです。
- メリット:通常の修理プロセス(製品到着→点検→見積もり→支払い→修理)を省略し、交換費用を事前に支払うことで、DJIが故障品を受領した直後に交換品を発送します。これにより、手元に製品がない期間を短縮できます。
- 注意点:Express専用の申請フォームから申し込む必要があります。また、飛び去り紛失など一部のケースでは利用できない場合があります。
具体的な故障事例別!修理費用と期間の目安
ユーザーが最も気になる修理費用と期間ですが、DJI公式情報ではモデル別・故障内容別の一律な価格表や期間目安は公開されていません。
費用はすべて、製品が修理センターに到着し、点検を行った後に発行される「個別見積もり」によって確定します。
ドローン墜落・衝突による本体損傷の費用相場
墜落や衝突による損傷は、アームの折損、ボディの亀裂、内部基板の破損など多岐にわたります。
外見上の破損が少なくても、内部センサーにダメージがある場合は部品交換が必要です。費用は交換部品の点数と作業工賃によって変動するため、必ず公式の見積もりを確認する必要があります。
ジンバル・カメラの異常や破損時の対応と費用
ジンバルやカメラは精密機器であり、衝撃に弱い部分です。「映像がブレる」「ジンバルが水平を保てない」といった症状の場合、ケーブルの断線やモーターの故障が考えられます。
カメラユニットごとの交換になる場合、部品代が高額になる傾向があります。
水没やバッテリー膨張時の修理費用と注意点
- 水没:水没した製品は、内部腐食が進行する恐れがあるため、基本的に全損扱いまたは主要基板の全交換となるケースが多く、修理費用が高額になりがちです。
- バッテリー:膨張や充電不良などの不具合があるバッテリーは、修理ではなく新品への買い替え(または交換)となるのが基本です。
水没反応がある場合は、メーカー保証の対象外となることが一般的です。
その他のよくある故障(モーター、プロペラなど)と対策
プロペラ交換などの軽微なメンテナンスであれば、ユーザー自身でパーツを購入して交換可能な場合があります。
しかし、モーター内部の異音や回転不良については、はんだ付けなどの専門作業が必要な場合があるため、公式修理への依頼が推奨されます。
修理か買い替えか?最適な選択をするための比較ポイント
修理見積もりが高額になった場合や、古いモデルを使用している場合、修理せずに買い替えるべきか迷うことがあります。ここでは判断の基準を整理します。
修理費用と製品価値のバランスを見極める判断基準
修理見積もり額が、同機種の中古相場や新品価格の50%〜70%を超える場合は、買い替えを検討する一つの目安となります。
また、水没などで将来的な故障リスクが残る場合も、新品への買い替えが安全です。
DJI Care Refreshで安価な免責金額で交換できる場合は、サービスを利用するのが経済的です。
公式以外の修理サービス(非正規・自己修理)のメリット・デメリット
- 非正規修理業者:即日修理などスピード面でメリットがある場合がありますが、DJI純正部品が使用されない可能性や、修理後にDJI公式の保証・サポートが受けられなくなるリスクがあります。
- 自己修理:プロペラ交換などを除き、分解を伴う自己修理は推奨されません。メーカー保証が無効になるだけでなく、飛行安全上のリスクも高まります。
DJI製品は高度な制御技術が用いられているため、基本的には公式修理または認定サービスの利用が推奨されます。
【最新情報】DJI現行モデルと新製品・リーク情報から買い替えを検討
修理を検討するタイミングで、後継機や新製品の情報が出ている場合は、修理費を新製品の購入資金に充てるのも賢い選択です。
DJIの新製品に関する具体的なスペックや発売日などの詳細なリーク情報は、公式発表があるまで確定事項ではありません。
しかし、数年経過したモデルを使用している場合、最新モデルではカメラ性能や障害物検知機能が大幅に向上していることが多いため、機能差を比較して買い替えを判断することをおすすめします。
DJI製品の修理に関するよくある質問(FAQ)
最後に、修理依頼時によくある疑問について、現時点での情報をもとに回答します。
見積もり費用はかかる?キャンセルは可能?
製品を送付し点検を受けた後、見積もり金額を見てから修理をキャンセルすることは可能です。
ただし、キャンセル時の点検費用や返送料の扱いについては、DJI公式情報として一律の規定が明記されていないため、申し込み時や見積もり連絡時に個別に確認する必要があります。
一般的には、修理を行わない場合でも点検料や送料が発生する可能性があります。
修理中の代替機は借りられる?
日本国内のDJI公式修理サービスにおいて、修理期間中に代替機を貸し出すサービスが提供されているという公式情報は確認されていません。
業務で使用する場合などは、予備機の確保や、即時交換が可能なDJI Care Express(加入者向け)の利用を検討する必要があります。
修理部品の保証期間は?どこで修理依頼できる?
一部の販売代理店情報によると、修理完了品の受領後、30日以内に同一箇所で同一の故障が発生した場合は無償修理の対象となるとされています。
修理依頼は、購入店舗に関わらずDJI公式サイトの「オンライン修理受付サービス」から直接申し込むことが可能です。
まとめ
DJI製品が故障した際は、まず自己診断を行い、解決しない場合は公式サイトから「オンライン修理受付サービス」を利用するのが基本です。
「DJI Care Refresh」に加入している場合は、リフレッシュ交換を利用することで費用を抑え、迅速に製品を受け取ることができます。
修理費用は個別の見積もりとなるため、まずは点検に出して正確な金額を把握することが大切です。
その上で、修理費が高額になる場合や、製品が旧型化している場合は、最新モデルへの買い替えも視野に入れて検討しましょう。安全なフライトと撮影のために、適切なアフターサービスを選択してください。


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