DJI GS Proの使い方と機能導入費用まで解説

DJI GS Proの使い方と機能導入費用まで解説

この記事の結論
・DJI GS ProはiPad専用のドローン自動飛行・管理アプリで、複雑なミッションを数タップで計画可能

・測量や点検業務において、手動では難しい高精度なルート追従とデータ取得の効率化を実現する

・基本機能は無料で利用でき、直感的な操作性とDJI製ドローンとの高い親和性が特徴

ドローンを活用した測量、点検、空撮業務において、飛行精度の均一化や作業効率の向上は多くの現場で課題となっています。

手動操縦によるバラつきをなくし、正確なデータを取得するために欠かせないのが、自動飛行を制御する「グランドステーションアプリ」です。

本記事では、DJIが提供するiPad専用の自動飛行アプリ「DJI GS Pro(Ground Station Pro)」について解説します。

GS Proの基本機能から具体的な操作手順、導入によって得られるメリットまで、実務での活用を想定した情報を整理しました。ドローン業務の自動化を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

目次

DJI GS Proとは?ドローン業務を効率化するフライトミッションアプリ

DJI GS Pro(Ground Station Pro)は、DJI製ドローンの自動飛行制御とフライトデータ管理を行うためのiPad専用アプリケーションです。

複雑な飛行ミッションを数回のタップで計画・実行できるため、産業用ドローンの運用において重要な役割を果たしています。

GS Proの基本的な役割と目的

GS Proの主な役割は、ドローンのオペレーションを拡張し、自動飛行ミッションを正確に実行することです。

手動操縦では困難な「等間隔での写真撮影」や「正確なルート追従」を自動化することで、測量やマッピングに必要な高精度なデータを取得できます。

また、飛行データをクラウド上で管理する機能も備えており、複数のミッションや機体情報を一元的に保存・共有することが可能です。これにより、プロジェクトチーム内でのデータ共有や、過去のフライト履歴の参照が容易になります。

どんなドローンに対応している?【対応機種一覧】

GS Proは、DJI製の各種ドローンに対応しています。特に、カメラが独立して動作する「Inspire」シリーズなどの機種では、飛行中にカメラの方向やフォーカスを細かく指定することが可能です。

なお、具体的な対応機種の完全なリストについては、アプリのバージョンアップに伴い変更される可能性があるため、導入前にDJI公式サイトやApp Storeの情報を確認することをおすすめします。

基本的にはiPadとDJI製ドローンを接続して使用するシステムとなっています。

どんな業務に活用できる?【主な産業用途】

GS Proは、その高い自動飛行性能により、多岐にわたる産業分野で活用されています。

  • 空撮:映画のようなドラマチックな映像を、事前に計画したルートで自動撮影します。
  • 建設業・測量:建設現場の進捗管理や、土地の測量に必要なデータを効率的に収集します。
  • 精密農業:農地のモニタリングや生育状況の確認に利用されます。
  • エネルギー産業:ソーラーパネルや送電線の点検業務を自動化します。
  • 捜索・救助:広範囲を効率よくスキャンし、捜索活動を支援します。
  • 安全管理:定期的な巡回ルートを設定し、施設の安全監視を行います。

DJI GS Proの主要機能と活用メリット

GS Proには、業務効率を飛躍的に高める4つの主要な機能が搭載されています。それぞれの機能がどのようなメリットをもたらすのか解説します。

正確な自動飛行を可能にする「ウェイポイントミッション」

「ウェイポイント飛行経路指定ミッション」は、地図上で指定したポイント(ウェイポイント)を順に通過するルートを作成する機能です。

  • 最大99ポイントの設定:複雑なルートも詳細に設定可能です。
  • 各ポイントでのアクション:機体の回転、ジンバルピッチの変更、録画の開始・停止、写真撮影、ホバリングなど、最大15の連続アクションをポイントごとに設定できます。
  • 柔軟な調整:自動生成されたルートに満足できない場合、ウェイポイントをドラッグして手動で調整したり、新たに追加したりしてカスタマイズできます。

これにより、最も自由度の高い飛行計画を立てることが可能です。

測量・マッピングに不可欠な「3Dマップエリアミッション」

測量や3Dモデル作成に特化した機能として、「計測撮影 領域モード」や「計測撮影 建物モード」があります。

ユーザーが飛行区域とカメラパラメータを設定すると、GS Proは効率的な飛行経路を自動的に算出します。以下のパラメータを細かく調整可能です。

  • 写真のオーバーラップ率(重複率)
  • 飛行高度
  • 撮影アングル
  • 飛行経路の方向(平行または垂直)

撮影された画像は適度にオーバーラップされるため、後処理ソフトで高精度なオルソ画像や3Dモデルを作成するのに最適です。

安全な飛行をサポートする「バーチャルフェンス」

「バーチャルフェンスミッション」は、ドローンが飛行できる区域を制限する機能です。

指定したエリア内(またはエリア外)への飛行を禁止することで、誤って飛行禁止区域に侵入したり、障害物に衝突したりするリスクを低減します。

また、ミッション実行中にGPSや電波に不具合が生じた場合、自動帰還(RTH)機能により、離陸地点へ自動的に戻るよう設定することも可能です。これにより、安全な運用がサポートされます。

フライトデータや機体情報を一元管理

GS Proは、飛行ミッションの作成だけでなく、プロジェクト管理機能も備えています。

  • プロジェクト管理:複数のミッションをプロジェクト単位で管理できます。
  • 飛行前チェックリスト:安全確認をアプリ上で実施できます。
  • 飛行中の監視:ライブビューで機体の状態をリアルタイムに確認できます。
  • データログ保存:飛行後のデータを保存し、履歴として残せます。

これにより、組織的なドローン運用における情報の透明性と管理効率が向上します。

測量業務では、オーバーラップ率の設定がデータの品質を左右するため慎重な調整が必要です。

DJI GS Proの具体的な使い方・操作手順【画像付きチュートリアル】

GS Proはシンプルなインターフェイスを持ち、数回のタップで操作が完結するように設計されています。ここでは基本的な導入からミッション実行までの流れを解説します。

STEP1:アプリのダウンロードと初期設定

まず、iPadのApp Storeから「DJI GS Pro」をダウンロードします。アプリはiPad専用に設計されており、PCやスマートフォンでは利用できません。

インストール後、DJIアカウントでログインを行います。機体と送信機、iPadを接続し、アプリ上で機体が認識されていることを確認します。初回起動時には、基本的な設定やファームウェアの確認が求められる場合があります。

STEP2:フライトミッションの作成(ウェイポイント/3Dマップエリア)

目的に応じてミッションを作成します。

  • ミッションタイプの選択:「ウェイポイント」や「計測撮影(3Dマップ)」などから選択します。
  • エリアの指定:地図画面をタップして、飛行したいエリアの頂点を指定します。多角形のエリアを作成すると、その範囲内をカバーする飛行ルートが自動生成されます。
  • パラメータ設定:高度、速度、オーバーラップ率などを設定します。

特に測量用途では、地表面データを正確に取得するために飛行高度(GSD:地上画素寸法)の設定が重要です。

STEP3:ミッションの実行とデータ取得

設定が完了したら、飛行ミッションを開始します。

  • 飛行前チェック:アプリ上のチェックリストに従い、GPS信号強度やバッテリー残量などを確認します。
  • 離陸:指示に従ってミッションを開始すると、ドローンは自動で離陸し、設定されたルートを飛行します。
  • モニタリング:飛行中はiPadの画面でライブビューや機体ステータスを監視します。緊急時には手動操作に切り替える準備をしておきます。

STEP4:取得データの確認と管理

ミッション完了後、ドローンは自動帰還(設定による)します。撮影されたデータはSDカード等に保存されています。

また、GS Proには「Photomap」機能があり、完了した空撮ミッションの写真をアプリにインポートすることで、簡易的な合成写真を作成し、現場で確認することも可能です。

本格的な3Dモデル作成を行う場合は、PCの専用ソフトへデータを取り込みます。

飛行中は常にiPadで機体ステータスを監視し、緊急時に備えてください。

DJI GS Proの料金プランと費用対効果は?

導入にあたって気になる費用面について解説します。

GS Proの基本的な料金体系とIn-App Purchase

DJI GS Proのアプリ自体は、App Storeから無料でダウンロード可能です。基本的な自動飛行機能の多くは無料で利用できますが、一部の高度な機能については「In-App Purchase(アプリ内課金)」が必要となる場合があります。

具体的な課金アイテムや金額については、アプリ内の購入画面や公式サイトで最新情報を確認する必要があります。

導入にかかる総費用と考慮すべきポイント

GS Proを運用するためには、アプリの費用のほかに以下のハードウェアが必要です。

  • 対応するDJI製ドローン:業務用途に応じた機体(Inspireシリーズなど)。
  • iPad:アプリを動作させるためのタブレット端末。

これらを既に所有している場合、追加コストは最小限で済みます。新たに導入する場合は、機体とiPadの購入費用を予算に組み込む必要があります。

ROI(投資対効果)を最大化する考え方

GS Pro導入による投資対効果(ROI)は、主に「作業時間の短縮」と「データ精度の向上」によってもたらされます。

手動操作では数時間かかる広範囲の撮影も、自動飛行なら短時間で完了します。また、オーバーラップ率のミスによる再撮影のリスクが激減するため、現場での手戻りを防ぐことができます。

これらの効率化により、人件費や作業コストの削減が期待できます。

まずは無料版で機能を試し、必要に応じて課金機能を検討するのがおすすめです。

DJI GS Proはどんな企業におすすめ?導入事例と他社比較

GS Proはどのような現場で効果を発揮するのか、事例と他製品との違いから紐解きます。

【導入事例】測量分野での精度向上と効率化

測量現場では、土地の起伏や形状を正確に把握するために「オルソ画像」や「3Dモデル」が利用されます。

GS Proを使用することで、一定の高度とオーバーラップ率を維持した連続撮影が可能となり、工事現場の土砂量の把握や、災害時の崖崩れ現場の解析などで活用されています。

【導入事例】インフラ点検における活用例

橋梁やソーラーパネルなどのインフラ点検では、定期的に同じルートを飛行し、経年変化を確認する必要があります。

GS Proのウェイポイント機能を使えば、過去の飛行ルートを正確に再現できるため、点検データの比較が容易になります。

DJI PilotやDJI Terraとの違いは?【連携と使い分け】

DJIは他にも「DJI Pilot」や「DJI Terra」といったソフトウェアを提供しています。

  • GS Pro:iPadで手軽に自動飛行計画を作成・実行することに特化しています。現場での取り回しやすさが特徴です。
  • DJI Terra:PCベースのソフトウェアで、撮影データの取り込みから3Dモデルの生成・解析までを行う機能が強力です。

一般的に、現場での飛行制御にはGS Proを使用し、取得したデータを持ち帰ってDJI TerraなどのPCソフトで解析するという連携フローが考えられます。

他社のフライト計画ソフトウェアと比較する際のポイント

他社のフライト計画ソフトと比較する際は、以下の点が選定のポイントとなります。

  • 対応デバイス:GS ProはiPad専用であるため、Android端末やPCで制御したい場合は他社製品が候補になります。
  • 操作の簡易性:GS Proはタップ数回で設定できるシンプルさが強みです。
  • 機体との親和性:DJI純正アプリであるため、DJI製ドローンとの接続安定性や機能連携において安心感があります。

現場での操作性とDJI機体との安定性を重視するならGS Proが最適です。

まとめ

DJI GS Proは、iPadひとつで高度な自動飛行を実現し、ドローン業務の効率と精度を劇的に向上させるツールです。

GS Pro導入で得られる未来の業務改善

GS Proを導入することで、属人的な操縦技術に依存せず、誰でも均一な品質でデータを取得できる体制が整います。

測量、点検、空撮など、あらゆる現場において「正確さ」と「安全性」を担保することは、ビジネスの信頼性向上に直結します。

まずは無料版から試してみよう

アプリ自体は無料でダウンロードできるため、対応するiPadとドローンをお持ちであれば、すぐにその機能を試すことができます。

まずは基本的なウェイポイントミッションやシミュレーション機能に触れ、自社の業務にどのように活用できるか検討してみてはいかがでしょうか。

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