動画撮影のクオリティを劇的に向上させる「ジンバル」。中でもDJIのRSシリーズは、その高い性能と信頼性で多くのクリエイターに愛用されています。
しかし、最新のラインナップである「DJI RS4 Mini」と「DJI RS4 Pro」のどちらを選ぶべきか、頭を悩ませている方も多いのではないでしょうか。
「軽さを取ってMiniにするべきか、将来性を見越してProにするべきか?」
「価格差に見合うだけの機能差が本当にあるのか?」
本記事では、2025年2月に登場した最新モデル「DJI RS4 Mini」と、プロフェッショナルな現場を支える「DJI RS4 Pro」を徹底比較します。
基本スペックの違いから、それぞれのモデルが活躍する具体的なシーン、そして購入前に確認すべき注意点までを網羅しました。この記事を読めば、あなたの撮影スタイルと機材に最適な一台が必ず見つかります。
DJI RS4 Mini・Proとは?進化した新世代ジンバルの概要
DJI RS4シリーズは、映像制作の現場で求められる「安定性」と「効率性」をさらに高めた、DJIの最新ジンバルラインナップです。
初心者からプロフェッショナルまで、幅広いユーザーが直感的に扱えるよう設計されています。まずはシリーズ共通の進化点と、両モデルの立ち位置を整理します。
DJI RS4シリーズのコンセプトと主な進化点
DJI RS4シリーズにおける最大の進化点は、第4世代RSスタビライゼーションアルゴリズムの採用です。
これにより、手ブレ補正の精度が前世代よりも向上し、より滑らかで安定した映像を撮影できるようになりました。
また、近年のSNS需要に応えるため、縦向き撮影(縦型動画)へのネイティブ対応が強化されています。
追加のアクセサリーなしでカメラを縦位置にセットできる設計は、ショート動画を制作するクリエイターにとって大きなメリットです。
さらに、操作性も洗練されています。ジョイスティックモードスイッチの切り替えにより、ズーム操作やジンバルコントロールを直感的に行えるようになりました。
Bluetoothによるワイヤレスシャッター操作にも対応しており、ケーブルレスでの快適な撮影環境を提供します。
第4世代アルゴリズムと縦向き撮影対応により、基本性能とSNS適性が大幅に向上しました。
DJI RS4 MiniとPro、それぞれのターゲット層
この2つのモデルは、明確に異なるユーザー層を想定して設計されています。
DJI RS4 Miniは、「機動力」を最優先するユーザー向けです。
2025年2月に発売されたこのモデルは、軽量コンパクトなボディに必要十分な機能を凝縮しており、旅行や日常のVlog撮影、ソロクリエイターの活動に適しています。
一方、DJI RS4 Proは、「拡張性」と「パワー」を求めるプロフェッショナル向けです。
重量のあるシネマカメラや大口径レンズを搭載できるほか、フォーカス制御や映像伝送システムとの連携が可能で、チームでの映像制作や高度な撮影現場に対応します。
DJI RS4 Miniの徹底解説:小型・軽量でどこまで使える?
「プロクオリティを、ポケットに」というコンセプトを感じさせるDJI RS4 Mini。ここでは、その携帯性と実用性に焦点を当てて解説します。
RS4 Miniの主要スペックと特徴
DJI RS4 Miniの最大の特徴は、その圧倒的な軽さです。
ジンバル本体の重量は約890gに抑えられており、片手での長時間撮影でも負担が少ない設計です。
それでありながら、ペイロード(積載可能重量)は2.0kgを確保しています。これは、主要なフルサイズミラーレスカメラと標準ズームレンズの組み合わせを十分に支えられる数値です。
バッテリー駆動時間は最大13時間となっており、前モデル(RS3 Mini)と比較しても長時間の撮影が可能になりました。
また、1.4インチのフルカラータッチ画面を搭載しており、設定の確認や変更もスムーズに行えます。
本体重量890gという軽さながら、フルサイズミラーレスに対応する2.0kgのパワーを備えています。
小型ミラーレスカメラユーザーに最適な理由
多くのミラーレスカメラユーザーにとって、機材の重さは撮影のモチベーションを左右する重要な要素です。
RS4 Miniは、本体が軽量であるため、カメラと合わせても総重量を低く抑えることができます。
特に、ソニーのαシリーズやキヤノンのEOS Rシリーズなどのミラーレス機を使用している場合、バランス調整も容易で、すぐに撮影を開始できる手軽さが魅力です。
RS4 Miniで実現できるVlogや旅行撮影などの撮影スタイルとシーン
RS4 Miniの軽量さは、移動の多い撮影スタイルで真価を発揮します。
旅行先での街歩き動画や、ハイキングなどのアクティビティ中でも、大きな機材バッグを持ち運ぶ必要がありません。
また、第4世代アルゴリズムによる安定した映像は、歩き撮りなどのVlog撮影においても、視聴者に不快感を与えない滑らかな視点移動を実現します。
縦向き撮影への切り替えもスムーズなため、旅の思い出をInstagramのリールやTikTok用に撮影する際にも重宝します。
Miniモデルのメリット・デメリット
メリット
- 携帯性: 1kgを切る本体重量で持ち運びが容易。
- コストパフォーマンス: プロモデルの約半額で購入可能。
- 十分な基本性能: 2.0kgのペイロードと13時間のバッテリー持ち。
デメリット
- 拡張性の制限: フォーカスモーターやLiDARなどの高度なアクセサリーに対応していない場合がある。
- 積載重量の限界: 重い望遠レンズやシネマカメラは搭載できない。
DJI RS4 Proの徹底解説:プロ仕様の性能と拡張性
映像制作の限界を押し広げるために設計されたDJI RS4 Pro。その高い基本性能と、プロの現場で求められる拡張性について解説します。
RS4 Proの主要スペックと特徴
DJI RS4 Proは、アーム素材にカーボンファイバーを採用し、強度と軽量化を両立しています。
本体重量は約1,617gですが、ペイロードは4.5kgと非常に強力です。
これにより、REDやARRIなどの小型シネマカメラや、F2.8通しの重いズームレンズを装着した一眼レフカメラでも余裕を持って運用できます。
また、モータートルクが強化されており、激しい動きの撮影でも安定性を維持します。バッテリー駆動時間は標準で13時間ですが、大容量バッテリーグリップ(BG70)を使用することで最大29時間まで延長可能です。
プロフェッショナルな撮影現場での活用術と信頼性
プロの現場では、機材トラブルによる遅延は許されません。
RS4 Proは、第2世代の自動軸ロック機能を搭載しており、起動と収納が瞬時に行えるほか、ロック時の隙間が低減され、移動中の揺れを最小限に抑えます。
また、アームにはテフロン加工が施されており、バランス調整時の摩擦抵抗が少なく、微細な調整がスムーズに行えます。
4.5kgのペイロードと自動軸ロック機能により、重量級機材でも安定した運用が可能です。
RS4 Proで実現できる高度な撮影とシステム連携
RS4 Proの真骨頂は、その拡張性にあります。
DJI Focus Pro LiDARやフォーカスモーターと組み合わせることで、マニュアルレンズでも正確なオートフォーカスが可能になります。
さらに、映像伝送システムと連携すれば、離れた場所にいるフォーカスマンがピントを操作したり、ディレクターが映像をモニタリングしたりといった、チームでの連携撮影が可能になります。
カーマウントやジブ(クレーン)への取り付けにも対応しており、多彩なアングルからの撮影を実現します。
Proモデルのメリット・デメリット
メリット
- 圧倒的なパワー: 4.5kgのペイロードで多様な機材に対応。
- 高度な拡張性: LiDARフォーカスや映像伝送など、プロ向けエコシステムに対応。
- 長時間駆動: オプションで最大29時間の連続使用が可能。
デメリット
- 重量とサイズ: 本体が大きく重いため、長時間の片手持ちや持ち運びには体力が必要。
- 価格: Miniモデルに比べて高価であり、周辺機器を揃えるとさらにコストがかかる。
【徹底比較】DJI RS4 MiniとPro、どちらを選ぶべき?
ここまでそれぞれの特徴を見てきましたが、実際に購入を検討する際、どちらが自分に合っているのかを判断するための比較情報を整理します。
主要スペック(ペイロード・サイズ・重量など)の比較表
両モデルの物理的なスペック差は、使用感に直結する最も重要なポイントです。
| 項目 | RS4 Mini | RS4 Pro |
| 本体重量 | 約890g(非常に軽量) | 約1,617g(堅牢だが重い) |
| ペイロード | 2.0kg(ミラーレス向け) | 4.5kg(シネマカメラ向け) |
| 材質 | アルミニウム合金など | カーボンファイバー(アーム部) |
機能面での違いを比較
機能面では「できることの幅」に違いがあります。
- フォーカス制御: ProはLiDARやフォーカスモーターを使用した高度な制御が可能ですが、Miniはこれらに非対応、または機能が制限されています。
- ディスプレイ: Proは1.8インチの大型画面で見やすい一方、Miniは1.4インチとコンパクトです。
- 自動軸ロック: 両モデルとも対応していますが、Proはより隙間が少なくガタつきを抑えた設計になっています。
価格とコストパフォーマンスの比較
価格(税込)は以下の通りです。
- RS4 Mini: 51,480円(単体)
- RS4 Pro: 99,000円(単体)
価格差は約2倍です。Miniは5万円台で最新のスタビライゼーション技術が手に入るため、コストパフォーマンスは非常に高いと言えます。
一方、Proは約10万円ですが、業務で使用するレベルの機能と拡張性を備えているため、プロユースとしては妥当な価格設定です。
価格差は約2倍。コスパ重視ならMini、業務レベルの拡張性が必要ならProを選びましょう。
こんな人にはMiniがおすすめ!最適なユースケース
- ソロクリエイター・Vlogger: 機材を一人で運搬・操作する必要がある方。
- 旅行好きの方: 荷物を極力減らしたいが、映像のクオリティにはこだわりたい方。
- 初めてジンバルを買う方: 設定が簡単で扱いやすく、価格も抑えられているため入門機として最適。
- 使用機材が軽量な方: 小型ミラーレスカメラと標準ズームレンズがメイン機材の方。
こんな人にはProがおすすめ!最適なユースケース
- 映像制作のプロ・ハイアマチュア: クライアントワークや作品撮りで、妥協のない映像を求める方。
- 重量級の機材を使う方: シネマカメラやF2.8通しの望遠レンズなどを使用する方。
- マニュアルフォーカスレンズを使う方: LiDARフォーカスシステムを活用したい方。
- チームで撮影する方: 映像伝送システムと連携し、分業体制で撮影を行う方。
DJI RS4シリーズ購入前のチェックリストと注意点
最適なモデルが決まりかけたところで、購入後に後悔しないための最終確認ポイントをお伝えします。
手持ちのカメラ・レンズとの互換性を確認する方法
ジンバル選びで最も重要なのが「自分のカメラが載るか、制御できるか」です。
ペイロード(重量)内であっても、レンズが長すぎてバランスが取れない場合や、カメラの形状によって干渉する場合があります。また、録画ボタンやズーム操作がジンバル側から行えるかも機種によって異なります。
必ずDJI公式サイトの「Roninシリーズ カメラ互換性確認」ページで、所有しているカメラとレンズの組み合わせが対応しているかを確認してください。
ジンバル初心者へのアドバイスと初期設定のポイント
ジンバルは「電源を入れる前のバランス調整」が命です。
バランスが崩れた状態で使用すると、モーターに負荷がかかり、バッテリーの消耗が早くなったり、振動が発生したりします。
- 三脚を取り付け、平らな場所に置く。
- 各軸(チルト、ロール、パン)のロックを一つずつ解除し、カメラが静止するように調整する。
- すべての軸のバランスが取れてから電源を入れ、オートチューン(自動調整)を実行する。
この手順を丁寧に行うことが、滑らかな映像を撮るための第一歩です。
オプションアクセサリーでさらに便利に
撮影スタイルに合わせてアクセサリーを追加することで、快適性が向上します。
- ブリーフケースハンドル: ローアングル撮影が劇的に楽になります。
- スマートフォンホルダー: スマホをモニター代わりに使用したり、ActiveTrack(被写体追尾)機能を使う際に必要です。
- 大容量バッテリーグリップ(BG70): Proモデルユーザーで、長時間の撮影を行う場合におすすめです。
DJI製品を安く購入する方法や保証について
DJI製品は基本的に値引きが少ないですが、Amazonの大型セールや、正規代理店のキャンペーン時期を狙うとお得に購入できる場合があります。
また、ジンバルは精密機器であり、撮影中の転倒リスクもあるため、有償保証プラン「DJI Care Refresh」への加入を強くおすすめします。これにより、故障や破損時の交換対応を安価に受けることができます。
購入前に互換性を必ず確認し、万が一の転倒に備えて保証プランへの加入を検討しましょう。
まとめ
記事の要点と、最終的な選択のヒント
DJI RS4 MiniとRS4 Proは、どちらも第4世代の安定化技術を搭載した優れたジンバルですが、その役割は明確に分かれています。
- 軽快に、自由に撮りたいなら「RS4 Mini」: 圧倒的な軽さと十分な性能で、日常や旅の記録をシネマティックに残せます。
- 本格的に、緻密に撮りたいなら「RS4 Pro」: 高いペイロードと拡張性で、あらゆるプロの現場に対応し、映像表現の幅を広げます。
DJI RS4シリーズで動画撮影をもっと自由に、そしてプロフェッショナルに
ジンバルは単なる「手ブレ防止装置」ではなく、カメラワークの可能性を広げるクリエイティブなツールです。
あなたの撮影スタイルに合った一台を選ぶことで、映像のクオリティは間違いなく一段階上のレベルへと進化します。ぜひ最適なDJI RS4シリーズを手にして、新しい映像表現の世界へ飛び込んでみてください。


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