SELP18105Gを3年使ってレビュー 良い点・悪い点を解説

※2024年4月に更新しました。 また本ページにはプロモーションが含まれています

 

SONY α6XXXシリーズで写真も動画も撮りたい方に強くオススメしたいのがE PZ 18-105mm F4 G OSS SELP18105Gです。

 

私が金銭的に厳しいフリーランスのスタートアップ時に手に入れたレンズで、かなり使い倒したレンズの一本です。

 

 

3年以上使ったので長所・短所もよく理解しているつもりです。

 

ここではE PZ 18-105mm F4 G OSS SELP18105Gの長所・短所、描写性能や他のズームレンズとの違いなどを作例を紹介しながら解説します。

 

これからE PZ 18-105mm F4 G OSS SELP18105Gを買うかどうか迷っている方や、私と同じ動画も写真も撮影したい方はぜひ参考に読んでみてください。

 

 

E PZ 18-105mm F4 G OSSを購入した理由

 

私がE PZ 18-105mm F4 G OSSを購入したのはα6500を購入したのがきっかけです。

 

当初はブライダル関係の映像撮影に携わっていたので、一本でいろんな撮影がこなせる万能ズームレンズを求めていました。

 

E PZ 18-105mm F4 G OSSは広角から中望遠をカバーする約6倍のズーム倍率性能を持ったレンズです。

 

購入した当時、EマウントのズームレンズにはE PZ 18-105mm F4 G OSSの他に

 

E 18-200mm F3.5-6.3 OSS LE SEL18200LE 6.7~8万円
Vario-Tessar T* E 16-70mm F4 ZA OSS SEL1670Z 7.5~9.9万円

 

以上の二本のレンズがありましたが、人気の高いSEL1670Zは望遠端が70mmで、動画撮影にはやや不足するためパス。

 

E 18-200mm F3.5-6.3 OSSはズーム倍率が11倍となるので、どちらにするか悩みましたが、F値が固定のE PZ 18-105mm F4 G OSSのほうが動画撮影では便利そうなので選びました。

 

また E PZ 18-105mm F4 G OSS SELP18105Gは販売価格が6万円以下というのも魅力の一つでしたね。

E PZ 18-105mm F4 G OSS SELP18105Gの長所

 

E PZ 18-105mm F4 G OSS の長所をざっくり挙げると以下の3点です。

 

SELP18105Gの長所

✅コスパが良い
✅逆光耐性がある
✅高い解像力

 

それぞれの長所について解説します。

コスパが良い

ソニーのEマウント用レンズはこの記事を書いている時点で最上位はGMレンズ、次にGレンズに続き、低価格帯の無印レンズ、そしてカールツァイスのレンズと4つのシリーズがあります。

 

E PZ 18-105mm F4 G OSSは中でも中間のGレンズに含まれています。

 

 

Gレンズの中では安めの価格設定ですね。

 

 

画質において無印のレンズよりも優れていて、ズームの性能も良い。

 

インナーズーム機構のため望遠時にレンズが前に繰り出さないので、レンズ内部にホコリも入りにくい。

 

ブライダル映像のようなドキュメンタリー撮影では、カメラやレンズの扱いが荒くなりやすいため、ホコリが入りにくいズームレンズがイイです。

 

絞り値をF4固定で撮影でき、電動ズーム機構もついてこの価格設定は素晴らしいです。

逆光耐性がある

E PZ 18-105mm F4 G OSSの逆光耐性を確認できるよう、逆光環境で絞り値を変えて撮影してみました。

 

各タブをクリックすると画像が確認できます。

F4 F5.6 F8 F11

フレア・ゴーストの発生は抑えられており、コントラストのある画像を撮影できています。

 

SELP18105G(no-edit)
焦点距離:18mm 絞り:F4.0 シャッター速度:1/1000 ISO:100 写真拡大

 

E PZ 18-105mm F4 G OSSは逆光耐性が割と強く、ゴーストやフレアの映り込みを気にせずに撮影に集中できます。
屋外での撮影で逆光条件でもコントラストのある画像が得られるので使いやすく、いろんなシーンでも躊躇なく撮影に臨めます。

F値が固定でボケ味もまずまず

SELP18105Gには、EDガラスが2枚と非球面レンズ3枚が搭載されています。

 

また絞り羽根は7枚で円形絞りに対応し、望遠全域で絞り値F4で撮影できます。

 

焦点距離:104mm 絞り:F4.0 シャッター速度:1/1000 ISO:100 写真拡大

 

短焦点レンズと比べるとボケ味やボケの美しさは劣りますが、近接撮影での手前ボケや望遠時の背景ボケなど、まずまずのボケ味があります。

 

写真用途の方はもっときれいで強いボケ味が欲しいと思うかもしれませんが、動画撮影ではこのぐらいが扱いやすいですね。

E PZ 18-105mm F4 G OSS の短所

続いてSELP18105Gの気になる短所も解説していきますね。

ズームのタイムラグ

使い勝手の良い電動ズームなんですが、操作時に微妙なタイムラグがあります。
レンズに備わるズームレバーを動かしても、すぐに動き出さず1テンポ遅れる感じがします。

 

E PZ 18-105mm F4 G OSSに備わるズームレバー

 

電動ズームが反応の良い業務用のビデオカメラと比べてしまうと残念に思うかもしれませんね。

 

一方でズームスピードの調整はやりやすく、気に入った速度で低速ズームが簡単に実現できます。

画像の歪みと望遠時の解像落ち

最大望遠時の画像では歪みが強く出ます。

 

また色収差もあり、描写力も目に見えて落ちる点が挙げられます。

 

ズームレンズだからしょうがないとは思いますが、RAW現像用の写真撮影では望遠を控えたくなります。

 

SELP18105G(no-edit)
焦点距離:78mm 絞り:F4.0 シャッター速度:1/1000 ISO:100 写真拡大

 


ただしJPEGの撮って出しや動画撮影ではボディ内のプロファイル補正がかなり効くので違和感はそれほどありません。

 

また、焦点距離80~90mm(フルサイズ換算120~135mm)では非常に良い画質になるので、どうしても被写体に寄れないときだけ望遠端を使うようにすることで画質を担保しています。

SONY Eマウント(APS-C)対応 ズームレンズ比較

 

レンズ名 SELP18105G SEL18200LE SEL18135
焦点距離(mm) 18-105mm 18-200mm 18-135mm
レンズ構成(群-枚) 12-16 13-17 12-16
開放絞り(F値) 4 3.5-6.3 3.5-5.6
最小絞り(F値) 22 22-40 22-36
絞り羽根(枚) 7 7 7
円形絞り
最短撮影距離(m)

0.45(広角端)
0.95(望遠端)

0.5 0.45
最大撮影倍率(倍) 0.11 0.27 0.29
フィルター径(mm) 72 62 55
レンズ内手振れ補正
寸法(mm) 78 x 110 68 X 97.1 67.2 x 88
質量(g) 427 460 325
ソニーストア販売価格(税込2021.4月調べ) 6.9万円 9.7万円 8.8万円
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E PZ 18-105mm F4 G OSS SELP18105Gの付属品

 

SELP18105Gの付属品はレンズキャップとサイズが大きい花型のレンズフードが付属しています。

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E PZ 18-105mm F4 G OSS SELP18105Gの操作性について

 

ズームリング・フォーカスリングの操作性は軽く、反応が良いので満足しています。

 

ソニーのレンズはフォーカスリングに独特の粘りがあって、瞬時のピントフォーカスがやりにくい印象がありました。

 

 

SONYレンズのズームリングは独特です

 

SELP18105Gのフォーカスリングは粘りがほどほどで合わせやすいです。

 

電動ズームレバーは、ビデオカメラのような撮影に対応でき、音も静かで動画の音声に駆動音が入るといった問題もありません。

E PZ 18-105mm F4 G OSSの評価ポイント

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外観・質感

外観はやや光沢のある金属製のデザインでまとまっています。
レンズ左側にスイッチ類があり、右側はSONYのロゴだけが見えます。

 

 

ロゴの見せ方は上手いですね。

 

リングの抵抗感も重すぎず軽すぎず、絶妙にちょうど良い感じです。

 

当たり前なんだけど、この感覚って撮影の時にスゴい大事ですよね。

 

軽すぎても、重すぎても撮影がしづらいですよね。

 

左:SELP18105G 中央:SEL18200LE 右:SEL18135 画像引用元

 

比較対象のSONY純正ズームレンズと比べると全長は一番長いです。

 

重量はそれほどでもない(427g)ので、α6500と合わせて使っても前重になることもありません。

 

ズーム時にレンズが前に繰り出す他のレンズと比べて、E PZ 18-105mm F4 G OSSはインナーズーム機構で前に繰り出しません。

 

なので撮影時の取り回しはコンパクトです。

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中望遠での描写力と高いコントラスト

E PZ 18-105mm F4 G OSSは晴れた日に屋外で花を撮影していると、とても鮮やかな色を絶妙なコントラストで表現してくれます。

 

焦点距離:52mm 絞り:F4.5 シャッター速度:1/2000 ISO:100 写真拡大

 

キットレンズではコントラストが低くてぼやけた写真になっていましたが、このレンズはキレイにコントラストが出ます。

 

収差の少ない広角~中望遠で撮ることで、色調の良い画像が得られます。

 

色加工をする時間に限りがあるブライダルの撮って出し映像では、E PZ 18-105mm F4 G OSSを使うことで後編集がかなり楽になりますよ。

レンズ周辺の解像力をチェック

クリック(タップ)で拡大画像を確認できます。

絞り値 F4.0
焦点距離105mm(35mm判換算157mm)
焦点距離18mm(35mm判換算27mm)
絞り値 F5.6
焦点距離105mm(35mm判換算157mm)
焦点距離18mm(35mm判換算27mm)
絞り値 F8.0
焦点距離105mm(35mm判換算157mm)
焦点距離18mm(35mm判換算27mm)
絞り値 F11
焦点距離105mm(35mm判換算157mm)
焦点距離18mm(35mm判換算27mm)
絞り値 F16
焦点距離18mm(35mm判換算27mm)
焦点距離105mm(35mm判換算157mm)
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接写性能

ズームレンズは一般的に接写性能が高くありません。

 

E PZ 18-105mm F4 G OSSも最短撮影距離は45センチとそこまで短くもないので、寄りの撮影はあまり得意ではないですね。

ワイド端(18mm)の最短撮影と画像サイズ

ズーム端(105mm)の最短撮影と画像サイズ

ドキュメンタリーの動画撮影ではこのレンズと一緒に50mmや90mmのマクロレンズを併用することで寄りの画像を撮影することにしています。

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ボケ味

ナチュラルなボケ味を実現してくれるレンズです。

 

ズームを使ってF4固定で素直なボケ感を出してくれるので使いやすいです。

 

APS-Cセンサーはフルサイズに比べるとボケ味はおとなしいですが、マイクロフォーサーズやビデオカメラよりはボケます。

 

ズームレンズなのでボケ味に大きな期待はしていませんでしたが、実際使ってみると意外にもふわっとボケますね。

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収差

Lightroomのレンズプロファイル補正をする前と後を比較してみると、補正前はレンズ周辺に光量落ちと歪みが確認できます。

 

補正によって画角がすこし狭くなるのが分かります。

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携帯性

 

本体重量は427gでズームレンズにしては驚きの軽さです。

 

レンズフードを装着しなければ、サイズもやや小さく持ち運びやすいです。

 

広角から高倍率ズームに対応しているのに、ポーチに入れても苦にならない携帯性は魅力的です。

 

私は旅行の時はこのレンズと単焦点レンズを一本だけ持っていくようにしています。

 

 

SELP18105Gを手に入れてから荷物が軽くなって嬉しいです。

 

レンズのデザインもストレートだから、カメラバッグにも収納しやすくていいです。

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お買い得感

光学性能が高く動画撮影にも使いやすいレンズで、自然と使用頻度も高くなります。

 

望遠端の収差はボディ内補正でカバー。コントラストは高め。

 

電動ズーム付きで5万円台ならお買い得感は高いです。

 

画質を求めるなら迷わずGマスターレンズをおススメしますが、キットレンズからのステップアップならかなりオススメです。

 

お手軽に買える価格なので、ハードな撮影環境でも積極的に持ち出せます。

E PZ 18-105mm F4 G OSSを3年間使ってみた感想

 

私はこのレンズの後にα7Ⅲやα7SⅢといったフルサイズセンサーのカメラを買い、最上級のGマスターレンズも使っています。

 

出番はやや減りましたが、α6XXXシリーズを撮影に持ち出すときは今でも高頻度で使っています。

 

お財布に余裕がないフリーランスのスタートアップ時にこのレンズを手に入れたおかげで、レンズ沼にハマることなく映像制作に打ち込むことができました。

 

画質にこだわってレンズを買うのは、E PZ 18-105mm F4 G OSSのような万能レンズを使い倒してからでも良いと思いますよ。

E PZ 18-105mm F4 G OSS レビュー まとめ

こんな感じです!

 

E PZ 18-105mm F4 G OSSは販売されてから年数が経っているので、中古の品ぞろえも多く手軽に買えるレンズです。

 

APS-CレンズはE PZ 18-105mm F4 G OSSとマクロレンズまたは広角レンズがあればほとんどの撮影環境に対応できます。

 

E PZ 18-105mm F4 G OSSは

✅レンズキットからステップアップしたい方
✅動画撮影がメインの方
✅長く使えるレンズが欲しい方

 

に最適です。

 

 

ソニーでは定期的にキャッシュバックキャンペーンを実施しているので、購入時は必ずチェックして買うのをお勧めします。

 

ソニー公式サイト以外で購入しても適用になりますよ。