ドローン市場で世界的なシェアを誇る「DJI」。その革新的な製品群や技術力から、「DJIの株を買いたい」「現在の株価を知りたい」と考える方は少なくありません。
しかし、証券会社のサイトで検索してもDJIの銘柄は見つかりません。結論から申し上げますと、DJIは現在、株式市場に上場していない「非上場企業」です。
そのため、一般の投資家が株式を購入することはできず、公開された「株価」も存在しません。
本記事では、なぜ世界的な大企業であるDJIが上場していないのか、その背景や推定される企業価値について、事実に基づき分かりやすく解説します。
また、将来的な上場の可能性や、ドローン市場へ間接的に投資する方法についても整理してお届けします。
DJIの株価は存在しない?結論:DJIは非上場企業です
多くの投資家やテックファンが関心を寄せるDJIですが、DJI(大疆創新科技有限公司)は非上場企業(プライベート・カンパニー)であり、株式市場で取引されていません。
インターネット上で「DJI 株価」と検索すると、ニューヨーク・ダウ工業株30種平均のシンボルである「^DJI」が表示されることがあります。
しかし、これは米国の株価指数のことであり、ドローンメーカーのDJIとは全く無関係です。
シンボル「^DJI」はダウ平均株価指数を指しており、ドローンメーカーのDJIとは無関係です。
DJIが上場していない理由と背景
世界的な知名度を持つ企業でありながら、なぜDJIは上場していないのでしょうか。
公式に詳細な理由が発表されているわけではありませんが、報道や市場の動向から以下の背景が考えられています。
- 十分な資金調達ができている
DJIは創業以来、ベンチャーキャピタルなどから多額の資金調達に成功しています。2018年には10億ドル規模の戦略的投資を受けており、急いで上場する必要性が薄いとの見方があります。 - 経営の自由度を維持するため
上場企業になると、株主への情報開示義務や短期的な利益追求の圧力が生じます。技術開発や長期戦略を重視するため、非上場のまま経営権を維持することにメリットがあると考えられます。 - 国際情勢の影響
米中貿易摩擦の影響により、米国政府のエンティティリストに指定された経緯があります。こうした国際情勢も、海外市場への上場を慎重にさせている要因の一つです。
非上場企業の「株価」とは?一般的な投資方法の解説
「非上場」とは、証券取引所で株式が一般公開されていない状態を指します。
そのため、私たちが普段ニュースで目にするような、日々変動する「株価」は存在しません。
非上場企業の株式は、創業者、従業員、ベンチャーキャピタルなどの限られた関係者のみが保有しています。一般の個人投資家がこれらを購入することは原則としてできません。
日本国内でDJIの株式を購入できない理由
日本国内の主要なネット証券や対面証券を含め、どの証券会社を通じてもDJIの株式を購入することはできません。
理由はシンプルで、どこの国の市場にも上場していないからです。
もし「DJIの未公開株が買える」といった勧誘を受けた場合は、詐欺の可能性が高いため十分な注意が必要です。現時点では、一般ユーザーが正規のルートでDJIに直接投資する方法はありません。
非上場企業DJIの企業価値を考察
株価は存在しませんが、DJIの「企業価値」は極めて高いと評価されています。
ここでは、DJIの事業実績や過去の資金調達時の評価額をもとに、その価値を考察します。
株価は公開されていませんが、DJIの企業価値はユニコーン企業の中でもトップクラスです。
DJIの事業内容と市場での圧倒的シェア
DJIは民生用ドローン市場において、世界最大手の企業です。2015年の時点で、すでに世界シェアの約70%を獲得したというデータがあります。
主力製品である「Mavic」シリーズや「Phantom」シリーズは、空撮の常識を覆し、プロからアマチュアまで幅広く支持されています。
また、ドローンだけでなく、手持ちカメラ用のジンバル「Osmo」シリーズや、アクションカメラ「Osmo Action」など、映像撮影機材の分野でも高いシェアを持っています。
革新的な技術力と成長戦略
DJIの強みは、ハードウェアとソフトウェアを高度に統合する技術力にあります。
- 飛行制御技術:安定したホバリングや障害物回避機能
- 映像伝送技術:遅延の少ない高画質な映像転送
- カメラ技術:ハッセルブラッド社との提携による高画質化
これらの技術を武器に、コンシューマー向けだけでなく、農業用ドローンや産業用点検ドローンなど、BtoB(法人向け)市場へも積極的に展開しています。
推定されるDJIの企業価値とその根拠
DJIの企業価値は、過去の資金調達の際に算定された評価額から推測できます。
2018年の資金調達ラウンドにおいて、DJIの企業評価額は約160億ドル(当時のレートで約1兆6800億円)に達したと報じられました。
また、売上高についても急成長しており、2022年の売上高は1700億元(約2兆5500億円)に達するとの予測も報じられています。
DJIが将来的にIPO(新規株式公開)する可能性は?
投資家にとって気になるのは、「今後DJIが上場する可能性はあるのか」という点です。現状の情報を整理します。
現時点でDJI公式から具体的なIPO計画は発表されておらず、当面は非上場の見通しです。
IPOのメリット・デメリットとDJIの現状
一般的に企業がIPO(新規株式公開)を行うメリットは、市場からの大規模な資金調達や知名度の向上です。
しかし、DJIはすでに十分な資金力と世界的なブランド認知を持っています。
一方で、上場には詳細な財務情報の開示義務や、株主への説明責任といったコストが発生します。現在のDJIにとっては、上場によるメリットよりも、非上場であることの自由度の方が重要視されている可能性があります。
中国企業が海外市場で上場する際の動向と規制
中国企業が米国や香港などの海外市場で上場する場合、各国の規制当局による審査や、中国国内の規制の影響を受けます。
特に近年は、データセキュリティや米中関係の緊張から、中国テクノロジー企業の海外上場に対するハードルが高くなっています。
DJIのIPOに関する過去の噂と今後の見通し
過去には何度か上場の噂が浮上しました。例えば、2020年には中国メディアによって「2021年に香港での上場を計画している」と報じられましたが、実現には至っていません。
また、機関投資家の間で上場計画への言及があった際も、DJI側からの公式コメントは発表されませんでした。
現時点では、DJI公式から具体的なIPOの計画は発表されておらず、当面は非上場のまま事業を継続するとの見方が優勢です。
DJIに間接的に投資する方法や関連銘柄
DJIの株式を直接購入することはできませんが、ドローン市場の成長やDJIの事業拡大に関連して恩恵を受ける可能性のある企業へ投資することは可能です。
ここでは「間接的な投資」の視点を紹介します。
DJI製品のサプライヤーやドローン関連ETFへの投資で、市場成長の恩恵を受けられます。
DJI製品を取り扱う上場企業の株式に投資する
日本国内には、DJIの正規販売代理店として活動している企業や、ドローンを活用したサービスを展開している上場企業が存在します。
これらの企業は、ドローン市場の拡大に伴い業績が伸びる可能性があります。ただし、DJI製品の取り扱いは事業の一部に過ぎない場合が多いため、企業全体の業績をよく確認する必要があります。
DJIのサプライヤーや技術提携企業の動向をチェック
DJI製品に部品を供給しているサプライヤー企業に注目する方法もあります。
例えば、米国の半導体メーカーであるアンバレラ(Ambarella / NASDAQ: AMBA)は、過去にDJIのドローン向けにHD画像処理チップを提供していたことで知られています。
このように、ドローンに不可欠なセンサーや半導体を製造している企業を探すのも一つの手です。
ドローン・ロボット関連のETFや投資信託を検討する
個別の企業を選ぶのが難しい場合は、ドローンやロボット工学に関連する企業をパッケージにした「ETF(上場投資信託)」や「投資信託」を検討するのも有効です。
米国市場などには、ロボティクスやAI、ドローン技術に関連する企業に分散投資を行うETFが存在します。
これらの金融商品は、DJIそのものではありませんが、DJIが牽引するドローン産業全体の成長に投資する手段となり得ます。証券会社で「ロボティクス」「ドローン」といったテーマのファンドを検索してみるとよいでしょう。
まとめ
DJIの株価や投資可能性について解説しました。
- DJIは非上場企業であり、株価は存在しない
現在、一般投資家がDJIの株式を購入することはできません。 - 企業価値は極めて高い
過去の資金調達時の評価額は約160億ドル(2018年時点)とされ、世界トップシェアを誇ります。 - IPOの予定は未定
過去に噂はありましたが、公式な上場計画は発表されていません。 - 間接的な投資は可能
関連技術を持つサプライヤーや、ドローン産業全体に投資するETFなどを通じて、市場の成長に関与することは可能です。
DJIはテクノロジー業界で非常に重要な位置を占める企業です。直接投資はできなくとも、その動向はドローン市場や映像技術の未来を占う上で重要な指標となります。
今後もFlyMovie Techでは、DJIの最新技術や動向について分かりやすく発信していきます。


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