※2023年1月に更新しました。
10bitの動画編集パソコン
マウスコンピューターなら安いの?

2020年は10bit 4:2:2 元年でしたね。
SONY α7SⅢやEOS R5、LUMIX S5と次々に新しいカメラが登場し、そのどれもが10bit 4:2:2で内部記録できるカメラとなっています。
LUMIX G9のファームアップで4K 4:2:2 10bit収録ができるようになったけど、編集マシン(Ryzen7 1800X)がキリキリいうので新しいパソコン購入するか検討のために日本橋(大阪)にきたぞ。#動画編集マンが大好きな日本橋 #メイドカフェ入ってみたいけど勇気がない pic.twitter.com/WaN3Gk4Puw
— おーとふぉーかす@動画編集教えるよ (@sonycameralove) November 24, 2019
10bit動画をパソコンで編集しようとしましたが、今使っているパソコンでは動作が重くなってしまいます。
そこで4:2:2 10bitに対応できるパソコンがどのぐらいのスペックになるのか?
お値段はいくらぐらいになるのか?
日本橋にあるパソコンショップの店員さんに相談に行きましたよ。
マウスコンピューター・ドスパラ・パソコン工房とそれぞれ異なる意見を聞くことが出来ましたのでここでシェアします。
この動画で動画編集向けパソコンの失敗しない選び方を解説したので、ぜひ視聴してみて下さい。
4:2:2 10bitとは?
4:2:2はクロマサブサンプリングの比率(色情報の圧縮比率)のことで10bitは色深度を示しています。
動画は連続した画像の集合体であるのはご存知のとおりです。
動画は画像の集まりであり、画像一枚の色を表現する方式として主にYCbCr方式が用いられる。
色の表現法として有名なのはRGB方式であるが、これはRed, Green, Blueの3つの原色を混ぜ合わせることで色を表現する手法である。
対して、YCbCr方式では、輝度成分のYと青から輝度を引いた青色差Cb、赤から輝度を引いた赤色差Crと3種類で色を表現する。
MPEGなどの動画形式ではRGB(RGBA)方式は使わず、YCbCr方式で色情報を記録している。
これは、YCbCrの方がRGBAで表現する場合に比べ、画像のデータ量削減が容易だからである。
画像データはRGB方式で赤・緑・青を混ぜ合わせて表現していますが、動画の場合はこれに輝度成分も加えられたYCbCr方式で色情報が記録されています。
一般的な動画データはカメラが捉えた色情報から、人間が認識できない情報を削減(データ圧縮)して記録しています。
一番色情報が多いのが4:4:4、でその次に多いのが4:2:2、その次が4:2:0となります。
4:4:4 | 非圧縮データ |
4:2:2 | 4:4:4の半分の色情報 |
4:2:0 | 4:4:4の1/4の色情報 |
参考情報:クロマサブサンプリングを知る - いまさら聞けない 4:2:2って何?|CINEMA5D
8bitと10bitの違い
次にbit(ビット)数についてです。
色深度におけるbit数は1ピクセルに何bitの色があるか?という意味で、ビット数が増えるごとに色域が広範囲になります。
例えば主な一眼カメラは4:2:0 8bitの圧縮方式でデータが記録されています。
8bit | 約1677万色 |
10bit | 約10億6433万色 |
ビット数で考えると2しか違わないのに、色の数でいうと膨大な差になります。
4:2:2は業務用のシネマカメラのデータ記録方式であったのですが、最近の一眼カメラのハイエンドモデルでは外部レコーダーを使わずにSDカードで内部記録できる製品が少しづつ出始めています。
Panasonic GH5・GH5S | 4K/60P 4:2:2 10bit |
Panasonic S1・S1H | 4K/30P 4:2:2 10bit(別売アップグレードソフトウェアキーが必要) |
SONY α7SⅢ | 4K/120P 4:2:2 10bit |
2021年1月調べ
ワタシも購入したSONY α7SⅢでは4K/120P 4:2:2 10bitのデータをSDカードに収録出来るようになっています。
これによって大幅に向上した高画質の動画を記録できるようになります。
その反面、4:2:2 10bit収録はデータ量が大幅に増大するので、記録メディアとパソコンのスペックアップが必須となります。
マウスコンピューターの10bit対応動画編集PCの構成
マウスコンピューターのパソコンは、カスタマイズ可能なBTOパソコンでハイエンドの動画編集向けパソコンを取り扱っています。
大阪 日本橋にあるマウスコンピューターの直営店ではゲーミングPCのG-Tuneブランドを主に販売しているみたいですね。
マウスコンピューター G-Tune直営店の販売員さんに「4:2:2 10bitデータの動画編集用パソコン」で見積もってもらった構成が以下になりました。
CPU | AMD Ryzen 9 3900X (12コア/24スレッド/定格クロック数3.8GHz/ブースト時4.6GHz) |
CPUファン | 空冷CPUクーラー |
メモリ | 32GB |
SSD | 1TB M.2 SSD(NVMe GEN4) |
HDD | なし |
グラフィックカード | NVIDIA GeForce RTX2080 Ti(ビデオメモリ11GB) |
光学ドライブ | DVDスーパーマルチドライブ |
送料 | 3,000円 |
税抜 | 304,400円 |
AMD Ryzen 9 3900Xにグラフィックカードは記事を書いている時点(2020年10月)で最上位のGeForce RTX 2080 Tiとなっております。
CPUファンには標準的なクーラーが搭載していますね。
動画編集はエンコーディング時に発熱するので、様子を見て水冷クーラーにしておいた方が良いというアドバイスをもらいました。

HDDは追加するとして、SSDはデータ量が多い10bitを想定して高速転送ができるM.2 SSD NVMe対応 GEN4の1TBです。
税抜き価格でギリギリ30万円を超えましたね。
提案してもらったPCはちょっと高い?
発売されたばかりのCPUなので構成してもらったパソコンの価格は少しお高めです。
動画編集用のパソコンではインテルCPUを選ぶか?AMDのCPUを選ぶか?意見が分かれるところですよね。
マウスコンピューターの販売員さんのお話だと、何の動画編集ソフトを使うかによってCPUを選ぶ必要があるとアドバイスをいただきました。
今使っているワタシのPCがRyzen 7 1800X(8コア16スレッド)であることを伝えたので、販売員さんはAMD最新モデルを提案されたのかもしれません。
ワタシは動画編集ソフトは主にPremiereProとEDIUS Proを用途によって使い分けており、時々DaVinci Resolveも使っています。

ワタシの感想
・Ryzen 7 1800XとPremiereProの相性があまり良くない感じ
・EDIUS Proの書き出しはRyzenよりもIntelの方が速い感じ
でしたので、次回はIntelがイイなあ。と思っていました。
RTX 2080 Tiが10bitに対応できるのかも不安があるので、他のパソコンショップの店員さんの意見も聞いてみようと思います。

10bitの回答⇒Quadroがイイみたい
・ドスパラ⇒10bitはQuadro。P2200が妥当
・パソコン工房⇒RTX STUDIOを使えば2080 Tiでも問題なさそう。でもQuadroのほうが安い
この記事のまとめ
マウスコンピューターさんから知り得た情報で、4:2:2 10bitの動画編集にオススメのスペックは
10bitオススメスペック
4:2:2 10bitの動画編集をするならCPUはCore i9かAMD Ryzen 9がオススメ。
CPUクーラーは水冷がベター
グラフィックカードは10bit映像が出力できるハイエンドモデルが必要。
ゲーミングPCで人気のGeForceシリーズは対応できるかどうか微妙。Quadroを選ぶのが無難。
⇒RTXシリーズでもNVIDIA Studioドライバに更新することで対応可能です。
という感じです。
以下には店員さんのアドバイスから分かった4:2:2 10bitにオススメのスペックを通販ショップ別に紹介しましたので、参考にご覧ください。
マウスコンピューターの4:2:2 10bitにオススメスペック

DAIV Z3 プレミアムモデル
CPU:Core i7-12700Fグラフィックス:GeForce GTX 1650 4GB
メモリ:32GB PC4-25600
ストレージ:M.2 SSD NVMe 512GB + HDD 1TB
229,900円 ⇒ 175,800円(税込)
マウスコンピューターと当ブログのコラボ企画のパソコンでお買い得な製品です。
カスタマイズでCore i7-12700に変更可能です。

DAIV Z7-MVPR
CPU:インテル Core i5-12400メモリ:16GB PC4-25600
グラフィックス:GeForce RTX 3050(8GB)
ストレージ:M.2 SSD NVMe 512GB + HDD 2TB
DVDドライブ・UHS-II SDカードリーダー
電源:700W
168,000円(税込 184,800円)
パソコン工房の4:2:2 10bitにオススメスペック

SENSE-M06M-137-SAX
CPU:Core i7-13700グラフィックス:GeForce RTX 3060 Ti 8GB GDDR6
メモリ:16GB PC4-25600
ストレージ:M.2 SSD NVMe 500GB
230,800円(税込)
ドスパラの4:2:2 10bitにオススメスペック

raytrek 4CXVi
CPU:Core i7-13700Fグラフィックス:GeForce RTX 3060 Ti 8GB
メモリ:16GB PC4-25600
ストレージ:M.2 SSD NVMe 1TB
209,980円(税込)