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NVIDIA RTX A4000が2021年6月に発売しました。
NVIDIA RTX A4000はNVIDIA Quadroの流れを汲むビデオカードで、主に建設設計で使われるCADソフトやCG制作用ソフトを利用するパソコン向けとなっています。
優れた静音性や冷却性能もあって、法人向けの用途となることが多いRTX A4000ですが、ここ最近は個人のユーザーからも改めて注目されています。
動画編集用途ではゲーミング用ビデオカード搭載パソコンと、Quadro系のRTX A4000搭載パソコンを買うか非常に悩ましいテーマでしょう。
ここではRTX A4000の仕様や同等価格のRTX 3080との性能比較をしながら、RTX A4000を動画編集向けパソコンのビデオカードとして選ぶべきかどうかなど考察してみます。
目次
NVIDIA RTX A4000はどんなビデオカードか?
NVIDIA RTX A4000とはどんなビデオカードなのでしょうか?
RTX A4000の主な仕様をはじめ、動画編集にも使えるものなのかなどを見ていきましょう。
NVIDIA RTX A4000 | |
アーキテクチャー | Ampere |
CUDAコア数 | 6144 |
定格クロック数 / ブースト時 | 0.73GHz / 1.56GHz |
メモリタイプ | GDDR6(256bit) |
メモリ容量 | 16GB |
メモリバンド幅 | 448GB/sec |
TDP | 140W |
最大デジタル解像度 | 7680×4320(8K) |
マルチモニター最大接続数 | 2(7680×4320)/ 4(5120×2880) |
出力端子 | DisplayPort × 4(DisplayPort ver 1.4a対応) |
販売価格(2023年12月調べ) | 13.4万~18.3万円 |
RTX A4000はプロのクリエイター向けに開発されたビデオカードです。
NVIDIA製のビデオカードとしてはGeForceシリーズも有名ですが、こちらはPCゲームに特化している一面があるビデオカードです。
RTX A4000をはじめとしたAシリーズはNVIDIA Quadroシリーズの後継として作られており、動画編集においても高い能力を発揮してくれます。
たとえばグラフィックスメモリは16GBと大容量となっていて、CADやVR制作・プロ向けの動画編集でもビデオメモリの容量不足に陥るリスクを大幅に軽減しています。
CUDAコア数は6144、メモリバンド幅は最大で512GB/sとなっています。
こうした数字を見てもプロ向けだけあって非常に高性能なことがわかります。
これだけの性能を有しながら消費電力は140Wと低く抑えれており、この点も大きな特徴と言えるでしょう。
見事に省エネ化まで実現しています。
また、特徴的なこととしてプロ向け、法人向けに開発されたRTX A4000ですが、個人ユーザーや動画編集者にもよく売れているそうです。
特に半導体需要によってビデオカードが枯渇した時期はRTX 3070の販売価格が10万円を超えていたこともあり、QuadroやRTX A4000がむしろコスパ良かったのかもしれません。
個人向けにはRTX30シリーズが主流ですが、RTX30シリーズの最上位モデルを購入するなら思い切ってRTX A4000を購入するという人が増えています。
プロだけでなく個人にも人気の高い、便利なビデオカードがRTX A4000です。
NVIDIA RTX A4000搭載のパソコンレビュー
RTX A4000とRTX3080との比較
ここではRTX A4000と同価格帯のRTX 3080を挙げて、性能を比較しながらどのような違いがあるのかを確認します。
どちらも高性能なビデオカードなので、動画編集をするためにビデオカードを検討している方には悩ましい選択となります。
人気のビデオカード2つを比較し、その違いを把握してみましょう。
NVIDIA RTX A4000 | GeForce RTX 3080 |
GPUコア:GA104 | GPUコア:GA102 |
CUDAコア数:6144 | CUDAコア数:8704 |
RTコア数:第2世代 48基 Tensorコア数:第3世代 192基 |
RTコア数:第2世代 68基 Tensorコア数:第3世代 272基 |
定格クロック:0.73GHz ブーストクロック:1.56GHz |
定格クロック:1.44GHz ブーストクロック:1.71GHz |
メモリタイプ:GDDR6 | メモリタイプ:GDDR6X |
メモリ容量:16GB | メモリ容量:10GB |
メモリバス:256bit | メモリバス:320bit |
メモリバンド幅:448GB/s | メモリバンド幅:760GB/s |
TDP:140W | TDP:320W |
まず単純に性能で比較するならRTX 3080の方が優れていると言えます。
CUDAコア数ではRTX A4000が6144、RTX 3080が8704とRTX 3080の方が大きく上回っています。
一方のメモリ容量はRTX A4000が16GBでRTX 3080が10GBとなっています。
(RTX 3080にはビデオメモリ12GB版も2022年1月以降発売されています)
またメモリの規格がRTX 3080のほうがグレードが高いGDDR6Xで、メモリバスとメモリバンド幅もRTX 3080に軍配が上がります。
ゲームに特化しているRTX 3080のほうが全体のスペックが高い値になっているのですが、その分TDP値が高く発熱量も多いです。
クリエイティブな分野に特化しているRTX A4000は定格クロックの値が低く、またTDP値も140WとRTX 3080の半分以下です。
パソコンを長時間利用する方にとっては消費電力を抑えることができるのでメリットが大きいでしょう。
RTX A4000はどんな人におススメか?
RTX A4000はどんな人にオススメのビデオカードなのか、動画編集に向いているのか考察します。
RTX A4000はプロのクリエイター向け、サーバー向けに作られたビデオカードです。
その点を考えると動画編集をしている人には幅広くオススメできるでしょう。
プロの現場でも耐えられるほどの性能を持っていますから、趣味で動画編集をしているというアマチュアの人にとっても不足を感じることはまずないはずです。
ビデオカードというとPCゲームを快適に動かすために作られているものも多い中、クリエイター向けに作られているというのは嬉しい点です。
RTX A4000も動画編集が得意分野のビデオカードです。
また、消費電力が性能のわりに少ないのも特徴です。
システム電力要件
NVIDIA RTX A4000 | 450W |
GeForce RTX 3080 | 550W |
GeForce RTX 3060 Ti | 550W |
※システム電力要件:該当のビデオカードを搭載したパソコンの推奨電源容量
NVIDIA RTX A4000を搭載するパソコンの推奨電源容量は450Wとなっております。
450Wは一般的な事務用途で利用するデスクトップパソコンの電源容量なので、NVIDIA RTX A4000は電源の容量を抑えることにもつながり、全体的な省エネが図れます。
ビデオカード自体のサイズも小さく、パソコンケースをコンパクトにしたいという際にも便利です。
パソコンはスペックにこだわるとどうしても大型のファンを搭載したビデオカードを選ばざるをえなくなりますが、RTX A4000なら小型なのでMicro ATXのようなややコンパクトなパソコンにも十分搭載可能です。
また放熱量が少ないため、ビデオカードファンも小型となり静音性にも優れています。
パソコンを使って音声収録する際にパソコンの動作音が気になる方にとってもメリットが大きいでしょう。
仕事としてVR制作やCAD系のソフトを使用している方はもちろん、3Dアニメーションや高画質な動画編集をしている方にオススメのビデオカードです。
NVIDIA RTX A4000は十分な性能を持ち、かつ消費電力が少なくコンパクト、非常に良くまとまっているビデオカードです。
NVIDIA RTX Aシリーズ搭載 動画編集にオススメのパソコン3選
マウスコンピューターのNVIDIA RTX・Quadro搭載動画編集用パソコン
MousePro BP-I7N2A
CPU:Core i7-12700グラフィックス:NVIDIA RTX A2000 12GB
メモリー:16GB PC5-38400
ストレージ:M.2 SSD NVMe Gen4 500GB
285780円(税込)
パソコン工房のNVIDIA RTX・Quadro搭載動画編集用パソコン
SENSE-F079-137F-NLX
CPU:Core i7-14700Fグラフィックス:NVIDIA RTX T1000 8GB
メモリー:32GB PC5-38400
ストレージ:M.2 SSD NVMe 1TB
244800円(税込)
ドスパラのNVIDIA RTX・Quadro搭載動画編集用パソコン
raytrek MEXQ20
CPU:Core i7-14700Fグラフィックス:NVIDIA RTX A2000(12GB)
メモリ:16GB PC4-25600
ストレージ:M.2 SSD NVMe 500GB
280600円(税込)